全日本リレー愛知県チーム 選手選考Q&A
「ランキング規程」と「選手選考規程」について、
皆様からお寄せいただいた質問に回答します。
Q1:
岡崎協会の練習会や競技力向上事業のようなものも
ラップセンターに掲載されたら選考の対象になるのですか?
A:
原理的には選考の対象になり得ますが、
日頃からコンスタントに大会に参加されている選手の場合には
練習会が用いられる可能性は低いです。
最終的なランキングに用いられるのは「重み付きポイント」の上位4つです。
練習会には0.9の重みがかかります。
例えば、ある大会のコースを60分以内で走れば「重み付きポイント」の上位4つに入る
選手がいたとして、全く同じ条件で同じコースを練習会で走る場合、
54分以内で走らないと「重み付きポイント」の上位4つに入らず
最終的なランキングに用いられません。
60分と54分というのは大きな差ですので、
日頃からコンスタントに大会に参加されている選手であれば
普通は大会の成績が用いられるはずです。
滅多にオリエンテーリングに参加しない選手の場合は事情が異なります。
参加イベント数自体が少なければ練習会も「重み付きポイント」の上位4つに
入る可能性があります。
しっかりした大会だけを使って選手選考すべきという意見があるかもしれませんが、
滅多にオリエンテーリングに参加しない選手の場合にはデータ数が少ないので
大会だ練習会だと言っている場合ではなく、
使えるデータを使って実力を評価するしか無いというわけです。
Q2:
5年前までデータを使うと、成長著しい若手や、最近練習していない中高年などの
実力を見誤ることはないでしょうか?
A:
最終的なランキングに用いられるのは「重み付きポイント」の上位4つです。
「成長著しい若手」の場合には昔の成績が上位4つに入る可能性は低いと思われます。
「最近練習していない中高年」についてご説明します。
昔のイベントの成績には重み係数がかかり、
半年〜1年前の成績には0.95、1〜2年前は0.9、2〜3年前は0.8、
3〜4年前は0.7、4〜5年前は0.6と、
時間の経過とともにどんどん重みが下がっていきます。
そして、このような重みの低いイベントが上位4つに入った場合には、
単なる重み付き平均ではなく重み付き平均の分母を1で置き換えた式が用いられます。
つまり
- 過去半年以内の成績のポイント
- 半年〜1年前の成績のポイントを0.95倍した値
- 1〜2年前の成績のポイントを0.9倍した値
- 2〜3年前の成績のポイントを0.8倍した値
- 3〜4年前の成績のポイントを0.7倍した値
- 4〜5年前の成績のポイントを0.6倍した値
のうちの上位4つ平均で最終的なランキングが決まります。
長くオリエンテーリングをやっていないことで実力が落ちていく影響を
この係数の中で考慮しているわけです。
また、各選手のポイントは
基準選手(Aさん役)とのタイム比に基準選手のポイントを掛けることで算出しますが、
この「基準選手のポイント」については1年区切りで算出することにより、
基準選手の方の実力を見誤らないようにしています。
Q3:
2年目以降の計算では基準選手(Aさん役)のポイントを一から計算し直さなくても
前年の結果を使えば良いのではありませんか?
A:
選手の実力が変わらなければその通りですが、
基準選手(Aさん役)の実力も時間とともに大きく変化する可能性があるので
1年区切りで独立に算出する方式にしています。
Q4:
重み付き平均の分母の0.9を1で置き換える操作をしていますが、
これは加重平均ではなく単に0.9という係数をかけているのと同じではありませんか?
A:
重みが1を下回る成績についてはまさに係数をかけているのと同じです。
最終的なランキングに用いられるのは「重み付きポイント」の上位4つですので、
そこに重みが1を下回る成績(練習会や大昔の大会など)が入ってくるのは
- 日頃の成績と比べてあり得ないくらい凄まじい好タイムを練習会で出した
- 最近の大会にほとんど出場していない
(アクティブにオリエンテーリングをやっていない)
といったケースです。
1の場合は例えば設置に加わったとかこの選手自身がコース設定をされたとか、
何かしら有利になる特別な要因があり、
練習会なので参考記録扱いにならなかっただけということが考えられます。
2の場合は大昔の成績が良かったとしても、
当時の実力を今現在も保持しているとは考えにくいです。
こうした理由から係数を掛けてポイント自体が低くなるようにしています。
Q5:
それでは重み係数が1を上回るイベント、例えば1.1の場合に
重み付き平均の分母の1.1を1で置き換えないのは何故ですか?
A:
実は当初の構想では重み付き平均ではなく係数を掛ける方式
(つまり全ての場合に分母を1で置き換える)を考えていました。
しかし、この方法でコンピュータプログラムを作って試しの計算をしてみたところ、
成績が悪くても単にインカレや全日本大会に「参加するだけ」で
ランキングが上位になってしまうという問題が起きました。
あくまで「参加して良い成績を出す」ことが評価の対象であり、
どんなに成績が悪くても重要レースに参加しさえすれば高く評価されるというのは
ランキング制度としては不適切であるという判断に基づいて
重み付き平均を使うことにしました。
Q6:
ということはインカレや全日本などの重要レースも
ほんの僅かに大きな重みが掛かるだけということですか?
もっと大きな重み、例えば2.0とか3.0とかを使わないのは何故ですか?
A:
重み付き平均の計算式だけを見れば僅かな重みに思えるかもしれませんが、
そもそもどの4つのイベントをランキングに使うか、
という選択のところで重み係数が大きく効いてきます。
重み係数として1.1が掛かるということは、
同レベルの選手が平均的に見て同じタイムで走れるコース同士を比較した場合、
普通の大会での60分よりも全日本大会での65分の方が
優先的に用いられるということです。
この重み係数を大きくしすぎると、インカレや全日本などの重要レースで
ひどいタイムを出してしまった選手についてもその成績が用いられることになり、
他の大会でコンスタントに良い成績を出していたとしてもそれがランキングに
反映されなくなってしまいます。
Q7:
結局のところ、どの大会に出て結果を残せば
選手として選ばれる可能性が高くなるのですか?
A:
愛知県選手権で最上位(全日本リレーの第1希望クラス別)の成績を出せば
確実に選ばれます。
ランキングの方は特にどの大会ということはありません。
全日本リレー愛知県チームは選手の皆さんのお住まいも年齢層も広範に及ぶため、
参加される大会も自ずとまちまちになります。
ランキングの計算式は異なる大会に参加された選手間を可能な限り平等に比較することに
主眼を置いており、4種類の重み係数の積が1.0以上のイベント・コースであれば
どれに出場されても有利不利は無いはずです。
一つ確かなのは、どの大会にも出場しない場合には確実に不利になるということです。
過去5年間の参加イベント数が7未満の選手には不利な計算式が用いられますし、
イベント数自体は7以上であっても昔の大会が多いと
係数が掛かってポイントが低くなります。
逆に大会に出場して不利になることはありません。
仮に出場して成績がひどかったとしてもその成績が用いられないだけで、
出場しなかった場合よりもポイントが下がるわけではありません。
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